一年で最も寒さが厳しい2月「ヒートショック」が危険なのは高齢者だけではなく、実は若い人に起きやすいパターンも!今回はヒートショック予防のための、低コスト・効果的に脱衣所を暖める工夫と、湯冷めを防ぎ安眠に導く浴室での裏技ポイントのご紹介です。
2つのヒートショック、「山型」と「谷型」
ヒートショックには、「山型」と「谷型」の2つのパターンがあります。寒い脱衣所で血管が縮んで血圧が上昇、熱いお湯に浸かってさらに血圧が上がって湯船の温熱効果で血管が広がると血圧が急降下。これが一般的に知られるヒートショックで、高齢者に多い「山型」のパターンです。一方の「谷型」は湯船で温まった後に急に立ち上がり、一気に血圧が下がることで起きるもので、若い世代に多いパターンです。湯船には入る時だけでなく、出る時にも注意が必要なのです。失神して転倒あるいは湯船で溺れるなど生命の危険を伴うヒートショックを予防して、入浴で温まった体を冷やすことなく布団へ。それにはちょっとしたポイントがあるのです。
ポイント1:寒い脱衣所と暖かい浴室の温度差を無くす
●エコで寒さが和らぐ、足元にコルクマット
一つ目は寒い脱衣所とお湯を張った暖かい浴室との温度差を無くすこと。バスルームに浴室乾燥機がついていれば、入浴前後に浴室のドアを開けたまま浴室乾燥機の暖房をОNにして脱衣所まで暖めることもできますが、浴室の湯気と湿気も一緒に脱衣所に流れ込みカビのリスクも高まってしまいます。また電気代も気になりますよね。
そこでおススメなのが、暖房器具を使わずに低コストで寒さを緩和するコルクのジョイントマット。脱衣所の空気が冷たくても足元が暖かいと、寒さはずいぶん和らぎます。断熱性、撥水効果があり、肌触りもよく、カッターで切って簡単キレイに敷き詰められます。すべりにくくカビにも強いので、脱衣所の床に敷くにはピッタリ。ちょっとオシャレで見た目にもグッド。コルクが静電気を放出するため、髪の毛やほこりがまとまりにくく掃除機で吸い込めるのでお掃除もラクチンです。使用後はコルク表面を保護するために、表面の水分を軽く拭き取りましょう。
●スポット暖房と併用すれば、暖房効果大
でもやっぱり、脱衣所の寒さに耐えられない!という時にはスポット暖房器具を使いましょう。カーボンヒーターならば、本体価格、電気代ともにリーズナブル、しかもスイッチを入れれば遠赤外線で速暖です。セラミックファンヒーターもすぐに暖まることで人気ですが、こちらは1時間当たりの電気代が割高に。安全性を優先するのであれば、パネルヒーターを選ぶのも良いでしょう。もちろんこれら暖房器具とコルクマットを併用すると、脱衣所の暖房効果はよりアップ!
ポイント2:お風呂の入り方と出方にちょっと工夫を
●暖まる最適入浴法は、41度以下で10分間
二つ目のポイントは入用法です。湯冷めをしない入浴後も温まった体を維持できる最も適した入浴の温度と時間は、「41度以下で10分間」熱めのお湯に短時間浸かるよりもずっと体の芯から温まります。湯船から出る時はゆっくりと立ち上がることを忘れないようにしましょう。
●お風呂上り、膝下に冷水をパシャパシャ
そして湯船から出たらすぐに、膝の下部分に冷たい水をかけましょう。足先の自律神経を刺激して血管が収縮、下肢から体温が逃げていくのを防ぐことができます。冷たい水がツライ人はぬるま湯で。続ける毎に自律神経の反応がよくなっていきますよ。
●浴室内で髪の毛と体のしずくをぬぐい取る
次に温かい浴室にいるうちに、髪の毛と体についたしずくをタオル(乾いたタオルでなく、お湯で濡らして硬く絞ったタオルでもOK)でしっかりとぬぐい取りましょう。特に首や足元は冷えやすいので忘れずに。この状態で脱衣所に行くだけでも体の冷え方が違います。
●浴室内で着替えも済ませれば、ポカポカ
さらに、あらかじめ浴室を出てすぐ手に取れる位置に着替えを準備、浴室内で体を拭き終わったら浴室のドアを開けて着替えを取り、まだ暖かい浴室内で着替えを済ませてしまえばポカポカ。お風呂上りに脱衣所を暖房する必要もありません。ついでに濡れた髪はできるだけすぐに乾かしましょう。お風呂で温まったまま就寝するには、寝る約1時間前に入浴するのがおススメです。
脱衣所の寒さを克服して、湯冷め知らずの入浴法で寒い日のお風呂が楽しみに! 暮らしや住まいの事情に合う方法で、寒さの厳しい季節も健康で快適に過ごしましょう。