初夏を前に気になり始めるのが、夜に現れる黒い影…。嫌われ者の「ゴキ」です。彼らは、気温が20度を超えると活発に動き出します。対策するなら、まさに今! 今回は意外な隠れ家情報や安価で人体にも優しい方法など、賢いゴキ撃退情報のご紹介です。
ふ化と成長を阻止して、侵入経路をブロック
1カ月で約30匹に増える…! 彼らのその旺盛な繁殖力も、活動の初期に対策を打つことで大幅に抑えることができます。春に対策を徹底すれば、夏の駆除が圧倒的にラクになるのです。気温と湿度が上昇する前に、実践できることをやっておきましょう。ポイントは2つ。「卵をふ化させない、ふ化したものを成長させない」「外から家の中に侵入させない」です。
雑食性だからハーブが有効。アロマも効果的
「ふ化させない、成長させない」対策で高い効果を発揮するのは、やはり市販の煙や水タイプの燻煙材です。ただ煙タイプは火災報知器が鳴る場合も。集合住宅で使用の際は、水タイプを選ぶほうが良いでしょう。 「外から家の中への侵入を防ぐ」対策には「待ち伏せ」駆除です。待ち伏せ用の毒餌といえば、プラスチックに入った市販の毒餌やホウ酸団子。でも小さな子どもやペットがいるし、できれば環境への負荷も少ないもので対策したい…そんな人にはハーブやアロマがおススメです。観葉植物の葉っぱも食べてしまう雑食性のゴキの性質を利用してしまいしょう。植木の土は、温度と湿度が保たれやすく、産卵しやすい場所。ならばゴキが苦手な香りのハーブを置いて撃退です! 効果が高いハーブは「スペアミント」「クローブ」「クミン」「ナツメグ」など。ハーブと同様の香りで100%植物から抽出された純粋な「精油」または「エッセンシャルオイル」と表記されているアロマオイルにも、撃退効果が期待できます。
ハッカ油スプレーで、さわやかお掃除&撃退
また防虫効果の高さで知られるハッカ油を活用するのも手です。「ハッカ油スプレー」は、市販の駆除剤よりもとても安価な上に、簡単に自作できます。材料はハッカ油(10~20滴ほど。香りの強さはお好みで)無水エタノール(10ml)、精製水(90ml)、ポリスチレン以外のスプレーボトル(※ハッカ油がポリスチレンを溶かすため)。水と油は分離してしまうので、まずハッカ油と無水エタノールを混ぜ合わせます。そこに精製水を入れて再び混ぜ合わせれば完成です。ハッカ油を1~2滴、あるいはハッカ油スプレーをシュッシュとハンカチやティッシュなどに含ませて、引き出しの中や棚に忍ばせておくと、開けるたびに清涼感あふれる香りが。お掃除の際にもハッカ油やハッカ油スプレーを使って拭き掃除しておけば、さらに撃退効果が期待できますよ。
ほかの害虫にも効果大の、「重曹」+「砂糖」
もう一つのとっておきの安全で安価な対策が重曹です。重曹は炭酸ですから、人間のようにゲップをすることができないゴキが口に入れると、ガスが溜まってあの世へ。この重曹に、好物の砂糖を混ぜて台所や洗面台、棚の下、通り道に置いておきましょう。重曹の上を通過した脚や体に重曹が付着し、それを舐めたゴキが死ぬこともあります。この方法は、アリなどの害虫にも効果があります。
パソコンの中、段ボール、プランター裏は要注意
ゴキは意外な場所に潜んでいるものですが、その一つがパソコンの中! 使わないときはコンセントを抜きましょう。またルーターなどは風通しのいい場所に設置して、周囲を清潔に保ちましょう。ダンボールのこまめな廃棄もお忘れなく。ダンボールは倉庫やトラックなど湿ったり汚れたりした場所に置かれていたものが多く、頑丈で保温性があるため彼らが冬の間に潜んだり、クッション部分の小さな隙間に卵を生みつけたりする最適の住処なのです。それに食べるものがない時は段ボールもエサに。古いダンボールは取っておかず、なるべくすぐに廃棄しましょう。 プランター裏も隠れ家に最適です。プランターの下には空間ができるように台やラックを置くなど工夫しましょう。
普段のお掃除と換気で、清潔・快適な環境に徹底
駆除の大前提は、ゴキが好まない住まいにするための、日々のお掃除と換気です。台所からエサ(生ごみ・食べ残し・食べカス・ペットのエサ)を撤去する、高温多湿を避けて室内を乾燥させる、彼らが好む場所の清掃を徹底しましょう。ベランダや庭に落ちている甘いにおいのするものやお菓子のくずなども、格好のエサ。紙類や髪の毛もエサにします。新聞紙は溜めずに、こまめに床掃除を。さあ春にバッチリ対策を行い、夏にラクをしましょう!