夏に住まいで突然ハチと遭遇! ビックリして気が動転…なんてことも。今回はハチを寄せ付けないための手軽な対策や、洗濯物を干す時・取り入れる時などの意外な盲点、室内から上手に追い出す方法など、知っておきたい住まいのハチ避け対策をご紹介します。
ハチが巣作りに好む場所
近年10階建て以上の集合住宅の高層階でも、スズメバチが目撃されています。住宅に巣を作る代表的なハチが、危険な「スズメバチ」と「アシナガバチ」です。ハチがうろつく理由は主に「エサを探しに来ている」「巣作りの場所の偵察」「すでに巣がある」の3つ。実は、雨風の影響が少なく直射日光が当たらない所は、ハチの巣作りには格好の場所でもあります。軒下、戸袋の中、エアコンの室外機の下などは特に注意が必要です。もしも巣を見つけてしまったら自力で何とかしようとせず、専門の駆除業者にお願いしましょう。賃貸の集合住宅の場合は、まずは管理会社やオーナーに相談しましょう。
知らない間にハチを引き寄せている!?
ハチが近寄ってくる原因は「ニオイ」と「色」。嗅覚が非常に発達しているハチは、甘いニオイを好みます。またスズメバチとアシナガバチは白と黒しか感知できません。攻撃色の黒にだけ反応するのではなく、濃い色が全て黒に見えています。ベランダやお庭で野菜や植物を栽培していませんか? 洗濯物に使っている洗剤や柔軟剤も要チェック! ハチを寄せ付けないためには、次のような対策が効果的です。
①家庭菜園やガーデニングはハーブ系に
家庭菜園やガーデニングを楽しんでいると、甘い花の蜜のニオイに引き寄せられてハチが飛んできます。逆にハチが苦手とするのがハーブ系の香り。プランターやポットにハーブ系のミントなどを植えておくと、ハチ避け対策になります
②洗濯用洗剤や柔軟剤は無香料がベター
案外見落としがちなのが干した洗濯物からのニオイ。たとえば落としきれずに残ったミルクの香りや洗濯用の洗剤や柔軟剤の甘い香料など。これらをハチがエサとなる花の蜜、あるいは仲間とコミュニケーションを取るときに使うフェロモンや攻撃信号と間違えてしまうこともあります。最近、なんだか洗濯物の周りにハチがいるなぁという時は、柔軟剤を無香料に替えてみましょう。ドラッグストアで購入できるハッカ油を洗濯時に使用すれば、ハッカ油のメントール成分のニオイがハチを遠ざける上、衣類に爽やかな香りが付いて一石二鳥です。
③蛍光剤入りの洗剤や柔軟剤も要チェック
蛍光増白剤(蛍光剤)の入り洗剤で洗った洗濯物は、青白い光を発しています。それがハチたちには強調されて見えています。洗剤や柔軟剤を選ぶ際には「無蛍光」や「漂白剤(過炭酸ナトリウムや過酸化水素の酸素系漂白剤)入り」のほうが良いでしょう。
④ハッカ油を散布、木酢液を置くのも効果的
ハッカ油をまくのも効果的です。また古くから日本で虫避けに使われてきた木酢液もおススメ。ホームセンターなどで手に入ります。酸に強い瓶などの容器に木酢液を入れて、洗濯物を干す場所の近くなどに置いておくだけ。使い方はとっても簡単です。
ベランダでハチに遭遇してしまったら?
基本は自然にいなくなるまで待つこと。ただしどこかへ飛んでいなくなったと思ったら、洗濯物に留まったままだったという場合も。取り込む前に、洗濯物を静かに揺らして確認してみましょう。洗濯物に留まっていたハチが飛び去る可能性があります。揺らす時は洗濯物から距離を取り、長い棒などを使ってあくまでハチを刺激しない程度に。
ハチが室内に入ってきてしまったら?
慌てずに落ち着いて窓を開けましょう。ハチは紫外線のある明るい方に動く習性があります。日中ならばカーテンなどを引いてできるだけ部屋の中を暗くするのが上手に逃がすコツです。そうして静かにハチのいる部屋から出たら、扉を閉めてしばらく様子を見ましょう。ハチが出て行ったのを確認してからしっかり窓を閉めてください。夜間も同様です。窓を開けたら部屋の電気を消しましょう。室内が暗くなると野外の光に反応してハチが外へ出て行きやすくなります。
ハチの怖さは、刺された時のアナフィラキシーショック。でも、ハチはこちらから刺激するなどのアクションを起こさないかぎり、積極的に襲ってくることはありません。間違ってもハチを手で振り払ったりしないように。もしも刺されてしまったら躊躇せず、すぐに救急車を呼びましょう。ハチも私たちと同じ生き物。習性を良く知って、共存しながら快適に夏を過ごしましょう!