爽やかな風が心地良い初夏を迎えるこれから。汚れが気になる網戸をなんとかしたい。でも「外す」「水で流す」など網戸掃除は面倒…。そこで、今回は「外さない」「水で流さない」、しかも簡単な道具だけで網戸がきれいに蘇る時短掃除テクニックのご紹介です。
網戸の汚れ放置は、劣化につながる!
普段、何気なく開け閉めしている網戸。遠目には目立った汚れに気づかないものの、よく見ると実は雨風で汚れていて真っ黒、おまけに隅にはホコリがビッシリではなんだか気分も沈みますよね。網戸は外側と室内側に別々の汚れが付着しています。外側には花粉、砂、ホコリに加えて排気ガス、PM2.5など空気中の微小粒子状物質が、室内側はキッチンやダイニングの油汚れ、たばこのヤニといった具合です。つい放置しがちな網戸の汚れですが、放置は厳禁!放っておくほどに汚れが蓄積。その理由は、内側と外側からの空気の流れ。網戸の内側には、調理などの汚れが付着します。空気中のホコリは、この油汚れに付着しやすいのです。また、24時間の換気が義務付けられている最近の住まいは、常に外から内へ空気が流れています。そのため、外のホコリが網戸の外側に付きやすくなっています。編み目に詰まったホコリのためにさらにホコリが蓄積していくという悪循環になってしまうのです。また、網戸に付いた花粉やカビを餌とする虫も寄ってきます。こうした汚れを放置したままにしていると、どんどん落ちにくくなり、無理にきれいにしようとすると網戸に余計な力がかかって、破損…網戸の劣化も早まってしまうのです。
基本は、簡単に揃う3つの道具!+α2つで効率アップ!!
網戸掃除に必要な道具は、実に簡単なものばかり。100円ショップでも手に入るメラミン樹脂のスポンジ、タオルなど古布、水を入れたバケツ(またはボウル)、基本はこれだけです。さらにお掃除の効率をアップさせるために、不要なストッキングに古布を入れてまるめるだけの「ストッキング団子」がおススメ。ストッキングの繊維が起こす静電気でゴミやホコリを取り除いてくれる優れものです。もう一つ、あると便利なアイテムが、床掃除に使うフローリングワイパーです。布やストッキングをワイパー本体に付けて使えば、網戸の高いところも拭きとりやすくなります。網目のホコリを取るための網戸用エチケットブラシも市販されていますが、こちらは使わなくなった洋服用エチケットブラシでも代用可能です。
鉄則は、「最初に水を使わない!」
効率良く汚れを落とすには、汚れの少ない室内側から始めましょう。最初に、網戸についたホコリやゴミを落とします。この時、水は使いません。乾いた状態でホコリやゴミを落とすことが後の作業をラクにする重要なポイント! 落とし方は、乾いた布で上から下にやさしくなでるだけ。ここでストッキング団子やエチケットブラシが活躍します。内側が終わったら、外側のホコリやゴミを落とします。ゴミやホコリが下に落ちるのを防ぐために、新聞紙またはゴミ袋などのビニールを網戸の内側にテープで貼ると、後片付けも簡単です。次に、メラミンスポンジに水を含ませて上下、縦横に滑らせます。「スポンジが汚れてきたら水ですすいで使う」を繰り返しながら、軽くなでていきます。ここでも力を入れてゴシゴシやるのはNG。繊細な網戸が破れないよう、力加減に注意しましょう。最後に、水を含ませて固く絞った布で網戸全体をやさしくなでるように軽く拭きます。仕上げに、網戸のフレームや窓枠をきれいに拭き取ったら終了です。長期間の放置で頑固な汚れがどうしても落ちない場合は、専門事業者に相談しましょう。
お部屋掃除のついでにメンテナンス
せっかくきれいになった網戸。汚れを溜めないよう、お部屋に掃除機をかけるついでに、網戸にもやさしく掃除機をかけてみましょう。また、気が付いた時にフローリング用の粘着ローラーを網戸の上でコロコロ転がしておくと、汚れやホコリが溜まらず、お掃除がラクになりますよ(※商品によって粘着力が異なります。事前に網戸掃除にも使えることを確認してください)。その後、網戸専用のウエットシートで拭き取っておけば万全。さらに、窓用の結露防止スプレーを網戸に吹き付けておくと、ホコリや汚れ、花粉も付きにくくなって安心です。ワックス入りスプレーは網目を詰まらせる恐れがあるため、避けましょう。スプレーしたら、布や雑巾にスプレー液を浸して網戸を拭き、網戸全体にまんべんなく成分を行き渡らせましょう。
これからはぜひ、「定期的・簡単・軽い」網戸のお掃除を習慣にしたいものですね。さあ、すっきりきれいに蘇った網戸で、初夏の風を存分に楽しみましょう!