もうすぐ春、気持ちもウキウキ。窓を開けよう…と、窓周りに目を向けるとすでに汚れが。ならば、「スプリングクリーニング」! 今回は、春本番前の今だからこそやっておきたい、メリットいっぱいの、簡単で効率の良い窓ガラスやサッシのお掃除ポイントのご紹介です。
梅雨前の汚れ除去がカビの繁殖を防止
欧米では、暖炉の掃除から始まったとされる春支度の習慣、「スプリングクリーニング」。実は、衣類の入れ替えや暖房器具などをしまうこのタイミングは、住まいのクリーニングに最適なのです。日々暖かくなってくるこの時期は、気温の低い年末などよりも動きやすく、水を使ったお掃除もラクになります。寒さで固まっていた汚れも、柔らかく緩んできて落ちやすくなります。冬の間にため込んだカビや汚れを取り除いておくかどうかが、梅雨から夏のカビの繁殖を大きく左右します。春は窓を開けて過ごすことが増えます。気持ちの良い陽光と風をたっぷりと室内に取り込むために、まずは窓周辺を効率よくお掃除しましょう。ポイントは水分を残さないこと。水分が残っていると再び汚れが付く原因にもなります。
窓ガラス拭きは食器用中性洗剤でOK
窓ガラスのお掃除には、専用の洗剤がなくても大丈夫。軽い汚れは、たいてい水だけで落ちます。汚れがひどい場合、食器用洗剤(中性洗剤)を水で約20~100倍に薄めた液に(薄める割合は、汚れの度合いによります)雑巾やキッチンペーパーなどを浸し、水分が滴るくらいにゆるく絞ってガラスを拭きます。ここで活躍するのが、100円ショップでも手に入る便利グッズ「水切りワイパー(スクイージー)」。窓ガラスに水切りワイパーを押し当ててまっすぐ下まで滑らせたら、ワイパーの端の水滴をふき取りながら次の列へ。最後に、ガラスに残った水滴を乾いた布で拭き上げます。雑巾やタオルだとホコリや繊維くずが残ってきれいに仕上げられない時は、マイクロファイバークロスがおススメ。また、昔から窓ガラスの掃除に使われてきた新聞紙は、やっぱり優秀! 新聞紙をぬるま湯で十分に濡らし丸めてガラスをこすると、インクのカーボンが汚れの成分や油分を分解・吸着してくれます。最後に、乾いた新聞紙で拭き上げると、インクの油分でガラスがツヤツヤに。
窓枠パッキンのカビは、中性洗剤+除菌水で
窓枠のパッキンの汚れやカビは、先に中性洗剤で拭いた後、アルコール除菌スプレーやエタノール水を振りかけてしばらく放置。拭き取ったら水拭きして乾かしましょう。エタノール水は手作りしておくと、いろいろな除菌に使えて何かと便利です。作り方は簡単。市販のスプレーボトルにエタノール(ドラッグストアで手に入ります)と水を「8対2」の割合で入れれば完成です。中性洗剤とエタノール水で除去できないようなガンコなカビには、塩素系の漂白剤やカビ取り剤を塗布しましょう。この時、他の洗剤と混ざらないように注意を。パッキンについた中性洗剤は、きれいに拭き取り十分乾かしてから、塩素系洗剤を塗布しましょう。また、換気を忘れず、手袋、メガネ、マスクで防御して作業を!
サッシのレールのお掃除は「手順」が決め手
サッシのレール部分の汚れに、いきなり水をかけてしまうのはNG。汚れが固まりになって、その後の作業が大変に。効率良く作業するには、次のような順番で進めましょう。①100円ショップなどで手に入る小さなブラシや、使い古しの歯ブラシなどを使ってレールにたまったホコリやゴミを集めて掃除機で吸い取ります。②残ったゴミは古い歯ブラシなどでかき出し、隅の取りにくい部分はつまようじや綿棒を使いましょう。③メラミンスポンジをサッシのレール幅に合わせてカットし、水を含ませて汚れをこすり落とします。④ペットボトルに入れた水をかけて、外に汚れを流します。⑤雑巾やキッチンペーパーで拭き上げます。終了後は、窓を開けて空気を入れて、残った水分を蒸発させましょう。
窓掃除に最適なのは、晴れた日より曇りの日
電窓周りのお掃除をするなら、雨の前の曇りの日に。お天気の良い日は、窓ガラスに太陽の光が反射して汚れが見えにくくなります。拭くそばからガラスが乾いていくと拭きムラもできやすくなります。少し湿度があるほうが、汚れも浮いてきて落ちやすくなるのです。
窓がキレイだと家全体が明るくなって、気分も上がりますよね。節目のタイミングで住まいをすっきりさせて、さわやかな春を迎えましょう!