建物の屋外スペースである「バルコニー」や「ベランダ」。ちょっと工夫をして「セカンドリビング」の空間として使用すると、住まいがぐっと新鮮に。ベランダが狭くても大丈夫!今回は集合住宅でも可能な、気分が上がるベランダのプチアレンジをご紹介します。
集合住宅の場合は、管理規約をまず確認
ベランダ、バルコニー、テラス…。建物の外に張り出したスペースにはいろいろな呼び名があります。違いは「屋根が有るか無いか」と、「1階か2階以上」の2点。屋根があればベランダ、なければバルコニーです。1階にあるのがテラス、2階以上にあるのがベランダやバルコニーになります。庭のない住まいでは、これら「半外」の空間を有効活用したいところ。しかし、集合住宅の場合、賃貸・分譲問わずベランダは共有部分に当たり、災害時の避難経路にもなります。プチアレンジに取りかかる前に、まずは利用規定をよく確認して、スペースを確保しましょう。
「床」を変えると、室内が広くみえる!?
アレンジのポイントは、ズバリ「床」。ベランダの床の高さを室内と揃えます。「段差」を無くすことで、外との境界が曖昧になり、お部屋がまるで外へ続いているかのような錯覚が生まれます。ベランダ側の高さの調節におススメなのが、広さに合わせて簡単に作業ができるジョイント式ウッドデッキパネルです。管理会社による定期的な大規模修繕工事や防水工事・塗装工事などが行われる集合住宅でも、固定せずに連結しただけのデッキのパネル材であればすぐに撤収して、また組み立てることができます。さらに、室内の床の色とベランダのデッキ材の色調を揃えると、外と内の一体感が強調されてより広々!特に、白や明るいベージュなどの膨張色は、空間を広く見せる効果がありますよ。
デッキ材は「耐久性」と「安全性」を重視
デッキ材の選び方は、ベランダの環境によって変わってきます。たとえば、マンションやアパートのように建物内にあるか、一戸建ての1階の庭、2階以上のフロアの屋外、あるいは屋上にあるのか。建物内にあるベランダは、雨が降ったときに水が溜まりやすくなっています。そのため、水はけのよい材料を選びましょう。材料選びで最も重視したいのはやはり、「耐久性」と「安全性」です。天然木は温もりが感じられ、経年で木目などの風合いが変化するのを楽しめます。一方で、日差しや雨風による、変色、伸縮、腐食、ささくれ立ちなどが起こり劣化のリスクがあります。近年は人工木(樹脂木)も天然木と変わらない美しさを備えたものが多くなっています。人工木であれば、湿気や雨による影響をほとんど受けないためメンテナンスも簡単です。しかし、人工木は天然木に比べて熱を吸収、保持しやすい性質があるため、耐久性や安全性に加え断熱性にも優れているものを選びましょう。※人工木も、使用条件によっては紫外線などの影響で反りや曲がり、ひび割れなどの症状が表れてくることがあります。
デッキ材はベランダの一部だけでも大丈夫
予算の都合でデッキ材をベランダ全面に敷設できなくても、そのほうがかえって使い勝手が良いこともあります。たとえば、排水溝が詰まるとベランダが水浸しになりデッキ材の劣化の原因にもなります。排水溝のチェックや掃除がしやすいよう、排水溝部分を避けてデッキ材を設置するとメンテナンスも容易です。むしろ、避難ハッチ・避難はしごの上にはデッキ材を敷かない、隔て板の前には物を置かないなど、避難経路を塞がないよう細心の注意を払いましょう。
狭くても折り畳みグッズがあれば楽しめる
ベランダが狭い時に重宝するのが、折りたたみ式の椅子やテーブルです。コンパクトに収納できるので、洗濯ものを干す際なども邪魔になりません。フックタイプのテーブルならばベランダの手すりや壁に引っかけておくことができて余計なスペースを取りません。スペースに余裕がある時は、ベランダのサンダルやスリッパ、掃除道具などを収納できるストッカーを設置すると便利です。錆びたり腐食したりする恐れのないプラスチック製のものにも、木箱のようなナチュラルなデザインのものがあります。耐荷重のしっかりした防水性のオシャレなベンチストッカーならば、天板に座って寛ぐこともできます。きれいでおしゃれなベランダを維持するためには、定期的なお掃除を忘れずに。また、小さなお子さまやペットのいるご家庭は、ベランダに「落下防止」を兼ねた目隠しグッズで対策しておきましょう。お天気の良い日は、ポップアップ式の簡易テントを使ってベランピング(ベランダキャンプ)も楽しめちゃいますね。深まりゆく秋のステキな一日を!