玄関が住まいの「顔」ならば、トイレは住む人の「心」が現れる場所。風水でも重視されるトイレは、「生理現象だから行く」というより「行きたくなる」空間にしておきたいもの。今回はその大切な理由と、居心地良いトイレにする簡単なポイントについてご紹介します。
人にとって大事なトイレタイム
住まいの中で最も頻繁に行く場所、それがトイレです。人が一日にトイレを使用する回数は、 個人差や体調によるものの、通常は日中で4~6回、夜間も入れると5~7回になると言われています。排せつをつかさどっている自律神経は、自分の意志でコントロールができない、人の体に備わった生存のための自動調節機能です。トイレに行きたくなるのは自律神経が正常に働いてくれているおかげ。トイレタイムは、自分のコンディションを知る健康のバロメーターでもあります。「行きたくなる」心地よいトイレにしておくことは私たちの身体にとって、とても大切なのです。
風水でトイレが重視されるワケ
風水では、住まいの中で最初に手をつけるべきところがトイレだと言われています。その理由は、トイレの汚水から出ている「邪陰(禍をもたらす気)」。まず、この邪陰を封じ込めて、金運や健康運を下げないようにすることが何より大事だと考えられているのです。風水の基本は、陰陽五行。五行(土、水、火、木、金の自然界を構成する五元素)のバランスが重視されますが、トイレはそもそも「水」と「金」(白い色、陶器、金属製品)に属するものに偏っている上に、「金」によって「水」の気が強まってしまっている場所なのです。そこで、おススメの簡単対策は、トイレのフタや便座カバーを「水」の気を抑える「土」の気を呼び込む色(黄色、茶色)や「金」の気を抑える「火」の気の色(赤、紫、ピンク)に替えること。観葉植物や木製の小物を置くと、トイレ内に「木」の気を加えることができます。観葉植物は、鉢の中の「土」の気が「水」の気も抑えてくれますから一石二鳥ですよ。
「居心地の悪いトイレ」の逆を実践
快適ではないトイレといえば…「清潔感が感じられない」、「湿気が多く暗い」、「物が多い」。ならば、この3つの逆を実行しましょう。湿気がこもりがちなトイレは掃除を怠るとすぐにカビが発生してしまいます。とにかくまめなお掃除を習慣に。「蓋を開けっ放しにしない」「定期的な換気」の2つはマスト!便器内の水はきれいに見えても汚水です。トイレのフタは毎回必ず閉め、「邪陰」の悪気を封印しましょう。トイレ内の湿気防止にもつながります。トイレ全体がなんとなく暗く感じる場合、照明を明るい色の電球に変えてみるのもおススメ。トイレ自体が広くない、収納場所が少ない場合は、極力、トイレ内に置くものは必要最低限のものだけに。トイレ内のグッズやインテリアをお気に入りのものにしてみる、さらにカラーを統一するとトイレの印象が変わって、入るたびにイイ気分になりますよ!
トイレマットは「汚れを受け止め持ち出さない」
最近ではトイレマットを置かない住まいも多くなりましたが、そもそもトイレマットを敷くのは何のため? 実は、トイレマットの役割は、トイレの見栄えやインテリアのアクセントというよりも、「排せつの飛沫をトイレの外に持ち出さない」、「ペーパーの紙粉やトイレ内の埃を受け止める」ことにあります。床に飛んだ飛沫は床材に付着し浸透します。トイレスリッパを使っていない場合は、その汚れを他の部屋に運んでしまうことになります。汚れをトイレ内に閉じ込める。それがトイレマットの大切な役割なのです。また、トイレは、実は目立った汚れだけでなく、意外にもほこりやゴミが溜まりやすい場所です。一見汚れが見えないトイレなのになんとなく清潔感を感じない時は、ペーパーの紙粉や衣類の擦れなどのハウスダストが積もっている場合も。トレイマットを敷くことでハウスダストの舞い上がりを防ぐ効果もあります。ちなみに、風水でも、陰の気を受け止める意味でトイレマットを置くことを推奨。トイレマットは、置いたらこまめに洗濯して取り替えましょう。毛足の長いものは、ゴム手袋でなでるだけで表面の糸屑や毛が簡単に取れます。あとは洗濯ネットに入れて洗うだけ。干す前にバサバサと20回ほど振りましょう。重なって寝ている繊維を立たせると通気性が良くなり乾きも早くなります。乾くと繊維が立ってフワフワに!100円ショップでも販売されている綿マットならば乾きも早く、気兼ねなく、毎日ザブザブ洗えますよね。トイレに入ると、そこに住む人の価値観や生活スタイル、センスや性格までも何となくわかってしまうもの。トイレを明るい落ち着いた空間にして、気分も運気もアップさせましょう!