新型コロナウイルス感染対策として一気に広がったテレワーク。アフターコロナもオフィスワークと両立した働き方へとシフトしそうです。もうすぐ大型連休。この機会に自宅のワークスペースを見直し、仕事に集中できるホームオフィスに改善しませんか? 今回はその重要なポイントをご紹介します。
一番多い場所は、やっぱりリビングルーム
「仕事に集中できる」と感じる空間は、人によって実にさまざまです。静かなところがいい、いやむしろ少しうるさいくらいがいい、大きなテーブルでゆったり作業するほうが集中できる、コンパクトなデスクを置いて壁側に向かって座りたい、押し入れのような閉鎖空間のほうがいいなどなど。とはいえ、そもそも自宅に独立したワークスペースを確保すること自体が難しい場合も多いものです。「テレワーク・リモートワーク総合研究所」の2020年の調査によれば、テレワークに使われている自宅の場所で一番多かったのはリビングルームでした。リビングやダイニングは住まいの中でも比較的広くて明るく、解放感があります。しかし、本来は食事や家族の団らん、テレビを視るなどくつろぎの空間です。リモートワークでは、「自己管理力」が問われます。仕事への集中を妨げる誘惑の多い自宅で仕事をする時に気を付けなければならないのが、「オン・オフ」の上手な切り替えです。
「仕事モードスイッチ」が入りやすい工夫を
オフモードから「仕事モード」へのスムーズな切り替えを可能にするには、ちょっとした工夫が必要になります。
①リビングを使う場合
たとえば、リビングの一角をホームオフィスにしている(する)場合、やはり、小さくても良いので専用のデスクを配置するほうが良いでしょう。デスクを置くスペースが取れない時には、折り畳みできるデスクを使うと便利。さらに、生活空間との仕切りがあると、仕事モードへのスイッチが入りやすくなります。デスク周りにカーテンやロールスクリーン、パーテーションなど、可動式のものを取り付けるだけでも気分が変わります。仕切りがあれば、デスクの上や散らかった部屋も隠すことができますし、仕事中、ソファやテレビなど気が散るものへの視線も遮ることができます。仕切りを取り付けることが難しい場合は、オフィスとして使う一角だけに色の違うラグを敷くだけでも効果的です。デスク周りの収納や家具の色・質感を部屋のメインカラーとコーディネートすると、部屋全体がオシャレな印象になります。
②寝室を使う場合
オンライン会議があるため、静かな寝室をワークスペースにしているという方もいるでしょう。ドアを閉めれば防音性が高くなる寝室は、起床後すぐに仕事に取り掛かりたい人にはとても便利です。でも、反面、疲れたらすぐに横になれる最大の誘惑が。ベッドとデスクをパーテーションで物理的に分けることができればベターですが、スペースの関係上それが難しいときは、ベッドに背を向けて壁側にデスクを配置するのがおススメです。
「好き」と「快適」でモチベーションアップ
次に重要なのは、仕事への意欲を喚起するような雰囲気づくりです。まずはデスク周りをスッキリさせましょう。仕事の資料や事務用品は、収納できる可動式の鍵付きの引き出しなどを使うなどして、デスクの上は常に整理整頓を心掛けて作業がしやすい環境を意識しましょう。プリンターやパソコン関係の電源コードは、絡まりを防ぐクリップや外から見えないようにコードをしまうボックスを使って整理すると良いでしょう。そして、何か一つでもワークスペースに自分の「好き」と「快適」へのこだわりポイントをつくるのがコツ。たとえば、デスクの上にお気に入りの照明やステーショナリーを置いてみる、あるいはデスク周りの壁紙を自分の好きな色のものに替えてみるなど。さあ仕事開始!と言う時、それらが目に入るだけで自然とモチベーションが上がりますよ。自由な発想やアイデアが必要な仕事には、デスクを窓際に置くのがおススメです。視線の先に広い空間が広がると気持ちにもゆとりが生まれます。デスクの高さや椅子の座り心地も大切なチェックポイント。長時間座って作業しますから、身体に合わない間に合わせの椅子に座り続けていると、「疲れやすくなる」、「腰痛の原因になる」など、体に悪影響を与えてしまう可能性も。腰、背中、お尻への負担を軽くするクッションやパッドを使用して、身体への負担を軽減しましょう。
適度なメリハリで、快適在宅ワークライフを
仕事の生産性を上げるには、メリハリも大事です。休憩時はあえて別の部屋やスペースに移動してお茶を飲む、また、外の空気を吸うなどして適度な息抜きを。「オン・オフ」モードのスムーズな切り替えは、仕事のストレスも軽減します。パンデミックによって自宅は多くの役割を兼ねるスペースへと変化しました。同居家族がいる方は、このGWを利用して在宅ワークのスペースや時間などについて改めて話し合ってみては? 自身が、そして家族も心地良いと感じる「距離感」を見つけて、より快適な在宅ワークライフを実現しましょう。