晴れた日に外干ししたのに取り込んだら生乾き、そのまま部屋干ししてイヤなニオイがついてしまった…などちょっと憂鬱な冬の洗濯。気温が低い冬は水分が蒸発しにくく、外干ししても洗濯物がなかなか乾きません。そこで、おススメは部屋干し。少しの工夫とコツでカラリと乾いてニオイ対策もバッチリ、冬の快適お洗濯術についてご紹介します。
ニオイ菌活性前の5時間以内に乾かす
部屋干しの3大悩み事といえば、「乾くのに時間がかかる」、「からっと乾かない」、「生乾き臭」ですよね。生乾きの洗濯物のあの特有のニオイの主な原因は、洗濯物に残った水分や汚れを餌にするモクセラ菌です。実は、このモクセラ菌が一気に増殖するのが、洗濯から約5時間経った頃。ならば、「5時間以内」に素早く乾かしてしまいましょう!
湿度の急上昇を避けて、空気を動かす
洗濯物を乾かすのに重要なのが、湿度のコントロールです。ポイントとなるのは、下記の2点です。
①室内の湿度が急上昇するようなことを避ける
大量の洗濯物を一度に干せば室内の湿度は急上昇します。冬の衣類は厚手のものが多く、かさばります。そこで、冬の洗濯はできるだけ「こまめに、小分けに」。そして、脱水時間を少しだけ長めに設定しましょう。さらに、すすぎ洗いが終わったところで一旦洗濯機を止めて乾いたバスタオルを投入、その後に脱水すると洗濯物の水分をバスタオルが吸い取ってくれるので、より早く乾きます。厚手のものを乾いたタオルで包んでから脱水するのもグッド。干し方のおススメは、両端に丈の長い衣類を吊るして中央に向かって丈の短いものを吊るす「アーチ干し」です。中央に長いものをもってくる「V字干し」や長短バラバラの「長短干し」に比べて、全体に空気が当たりやすくなり乾燥時間が短くなります。タオル類は伸ばした状態で干したほうが空気の当たる面積が増えて、乾きやすくなります。パンツ等のボトムスは胴回りを開いて、パーカーは逆さ吊りにするといった工夫も時短につながります。
②空気を動かす
つまり、循環です。洗濯物は下の方から徐々に乾いていきます。エアコンや除湿器で湿度の低い環境をつくり、サーキュレーターや扇風機を回して、洗濯物に乾いた空気をたっぷりと、できれば最低でも2、3時間、下から斜めに風を当てましょう。洗濯物と洗濯物の間に新聞紙を干すと湿気を吸い取ってくれるだけでなく、消臭効果もあるようです。
おススメの干し場所は、リビングや廊下
悩んでしまうのが、洗濯物を干す場所です。室内のどこに干すのが一番効果的で効率的? 少しでも日光に当てようとついやってしまいがちなのが窓際干しです。しかし、意外にも一番乾きやすいのは廊下やリビング。部屋全体の空気の通り道でもあり、ドアを開け閉めするだけでも空気が循環します。また、干す時は、廊下やリビングの隅っこではなく中央に。洗濯乾燥機や乾燥機付きの浴室で短時間温風を当てた後に室内干しするのも効率的です。浴室乾燥機を使う場合は、浴室の壁などに繁殖したカビや菌が洗濯物に付着するのを防ぐためにも、壁に洗濯物が触れないよう注意しましょう。
ニオイ対策は温水、酸素系漂白剤、柔軟剤
生乾き臭対策には、洗濯機の温水洗いモードやお風呂の残り湯などを使った「お湯洗い」が効果的です。洗濯前に熱めのお湯につけて置くだけでもOK。「酸素系漂白剤」と「柔軟剤」を組み合わせると最強コンビに。酸素系漂白剤で除菌・殺菌、抗菌・防臭効果のある柔軟剤を活用してニオイを、また柔軟剤を使用すれば静電気の防止にもなります(酸素系漂白剤と塩素系漂白剤を混ぜるのは危険なので絶対に行わないでください)。乾燥機を使う場合、アルミホイルをまるめて洗濯物と一緒に入れると良いですよ。電気を通すアルミホイルが衣類の静電気を逃してくれます。お掃除に大活躍の重曹もニオイ対策に使えます。しかし、水に溶けにくいため、そのまま洗濯機に入れて回してしまうと詰まりなど故障の原因になります。使う場合は、洗面器などに40℃ほどのお湯を張り重曹を小さじ1杯ほど溶かして衣類を30分ほどつけ置き、その後洗濯機で洗いましょう。また、傷みやすいデリケートな素材は使用を避けたほうが良いでしょう。
洗濯槽の汚れがカビの原因になることも
部屋干しのニオイには洗濯槽の「カビ」が原因になっていることもあります。水分があって湿度も高い洗濯槽はカビにとって格好の住処。ほおっておくと洗濯槽の裏にはびっしりカビが繁殖してしまいます。日頃から、洗濯槽用のクリーナーを使ってこまめに洗濯槽を洗いましょう。汚れを溜めすぎて除去しきれない時は、プロのクリーニングに頼むのも手です。汚れたものを洗濯機の中にため込むのは厳禁! 雑菌の繁殖しやすい環境に敢えて保管しておくようなものです。
外干ししたら、取り込む時間帯に注意
晴れた日にはやっぱり短時間でも天日干ししたいところ。冬はきれいに乾いたと思っても衣類の内側には湿った空気がこもっていることもあります。そのため、取り込んだら少しの間部屋干しを。室温で湿気を完全に飛ばしてから収納するほうがベター。外干しに適しているのは、湿度の低い10時〜14時の時間帯です。外干ししたら、せっかく乾いた洗濯物が湿気を吸わないように、できるだけ15時までに取り込むことをお忘れなく。