入浴は寒い季節のお楽しみの一つ。ウイルスも気になる昨今、安心・快適なバスタイムを満喫するために、浴室の中はいつも清潔に保ちたいもの。そこでお風呂掃除のポイントをご紹介します。
普段からきれいにしておくことが大切
コロナ禍において、帰宅後すぐにお風呂に入ることを意識している人は多いと思います。厚生労働省が提示する「新しい生活様式」の実践例でも、「人混みの多い場所に行った後は、できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる」ことを挙げています。ただし、浴室内が汚れていたのでは快適・安心なバスタイムは望めません。そもそも浴室は使うたびに汚れが付いていき、放置すればたちまちカビが発生することも。だから毎日こまめに掃除を行い、いつもきれいに保っておくことが大切です。毎日お風呂を掃除すると思うとモチベーションが下がってしまうかもしれませんが、簡単な掃除を習慣にして汚れを最小限に抑えたほうが、たまった頑固な汚れを一度に落とすより結果的には楽な場合があります。
道具は浴室内に置き、湯上りにお掃除
お風呂掃除を習慣化するコツは二つあります。まず掃除道具を浴室内に置いておくこと。すぐ使える場所に道具がないと、ついつい先送りしてしまいます。道具を置くほどスペースがない場合は、浴室の上のほうに突っ張り棒を設置し、フックを引っ掛けてブラシやスポンジをぶら下げておきましょう。もう一つのコツは、入浴後にお湯を抜くタイミングでサッと汚れをスポンジで洗い落とすこと。鏡や蛇口は古い布で軽く拭きます。大事なのは毎日続けることです。特に、入浴剤を使用した日は浴槽への色素沈着が起こることが多いので、忘れずにスポンジでこすり洗いすることをオススメします。
ほとんどの汚れは重曹やクエン酸で落ちる
浴室内の汚れは、主に酸性とアルカリ性に分かれます。そして、酸性の汚れはアルカリ性の重曹もしくはセスキ炭酸ソーダ、アルカリ性の汚れはクエン酸で落とせます。それぞれ100円ショップでも販売されているので、最近は容易に手に入ります。頑固な汚れでなければ、これらで落とせます。どうしても落ちない汚れは、時間にゆとりがある日に塩素系洗剤を使って念入りに掃除しましょう。それでは、部位別の掃除方法をご紹介します。まずは浴槽。お湯に浸かった時に出る皮脂汚れが浴槽内に付着しているケースが多いです。この場合、重曹と水を3:1の割合で混ぜた「重曹ペースト」をスポンジに乗せ、汚れが付いている箇所をやさしくこすり洗いし、最後に水でしっかり洗い流します。壁の水垢や床にこびり付いたせっけんカスは、クエン酸を使って落とします。スプレーボトルに水100mlを入れ、クエン酸小さじ1杯を混ぜます。汚れが付いた箇所にクエン酸水を吹きかけたらキッチンペーパーを当て、その上からもう一度スプレー。2時間ほど放置した後、キッチンペーパーをはがしてスポンジで水洗いします。お風呂の鏡にもウロコのような水垢がよく発生します。そちらも同じくクエン酸水のキッチンペーパーパックで落とすことができます。注意したいのは、クエン酸と塩素系洗剤を混ぜると有毒ガスが発生するので同時には使わないこと。また、材質によってはクエン酸で傷むことがあるので大理石などの場合は使用しないようにしましょう。曇り止め加工された鏡も酸性の液体をかけるのはNGです。
手が届きにくい天井もたまには掃除を
天井の場合、頻繁に掃除するのは大変かもしれませんが、湿気が多い浴室内だけにカビの発生を防止するためにも定期的に清掃したいものです。方法としては、柄のついたスポンジに薄めた塩素系漂白剤をしみ込ませ天井に塗っていきます。この際、垂れてきた漂白剤が自分に付着しないよう浴室の奥から塗り始め、だんだん後ろに下がっていくのがコツです。しばらく放置した後、今度はスポンジを水で濡らして拭き、換気扇を回して天井を乾燥させます。
フタやイスは残り湯でつけ置き洗い
お湯を抜くタイミングで浴槽内をスポンジで拭く方法をご紹介しましたが、フタやイスを掃除したい時は、初めからゴシゴシ洗うよりも残り湯を利用してつけ置き洗いをすると楽に汚れが落とせます。残り湯に重曹200gを溶かして一晩つけ置きしてから、スポンジでこすりながら水洗いします。つけ置きをしている間、換気扇は回しっぱなしにします。ヌメヌメした汚れが付いたシャンプーのボトルや石鹸ケースなども、たまにつけ置きしてきれいにしましょう。また、浴室の棚にシャンプーやボディソープなどが必要以上に並んでいると掃除の邪魔になり、モノが多いほどその間に汚れがたまりやすくなってしまいます。お風呂掃除を習慣にするのは良いことですが、浴室に無駄なアイテムがないかも一度チェックしたいものです。この冬、心も体も温かく過ごせるように、浴室内をいつも清潔に保っていただければと思います。