昨今の社会情勢下、住まいの中にいる時間が増えた方は多いと思います。それによるストレスや運動不足を少しでも解消するための簡単なエクササイズをご紹介します。気軽にその場でできるものばかりですから、ぜひ参考にしてみてください。
心身の健康のために激しい運動は不要
「エクササイズ」と聞くと汗をかくような運動をイメージするかもしれませんが、座ったままや立ったままで行えるシンプルなストレッチ体操だけでも、肩コリや腰痛などの予防・解消になったり、リフレッシュ効果をもたらしたり、筋力アップにつながったりします。むしろ無理な運動を行うと体を痛める恐れがあるし、長続きしない可能性もあります。自分のライフスタイルに合わせたエクササイズを、適度と思われる回数・頻度で毎日続けることが大切です。テレビを観ながらでも良いし、パソコンやスマートフォンの操作の合間、あるいは次の生活動作に移るタイミングで意識的に行うことをオススメします。
座ったまま行えるらくらくエクササイズ
テレビやパソコンに向かって同じ姿勢で座り続けていると、知らず知らずのうちに首・肩・背中をはじめ全身にコリや疲れが生じます。座ったままで良いので、一度姿勢を正してこんなストレッチを行ってみてはいかがでしょう。
■疲れた首の筋を伸ばす
背筋を伸ばして、組んだ両手を後頭部に当てます。ゆっくり吐きながら両手で頭部を押し下げていき、首の後ろの筋が伸びきった状態を5秒キープ。その後、ゆっくり頭を上げます。
■肩コリの原因を解消する
右肩をすくめ、首を右に傾けます。その体勢で右肩をゆっくり3回ぐるりと回します。その後、首を左に傾け、右肘を曲げて外側へ突き出し、右の首筋を伸ばします。左肩も同様のことを行います。
■腹筋を鍛える
椅子に浅く座り、背中をやや丸めてお腹をへこませます。上体をゆっくり後ろに倒し、背もたれにつく直前で止めます。その姿勢を10秒キープしてからゆっくり元の姿勢に戻します。
■内太ももの筋肉を鍛える
家にある空いた500mℓのペットボトルを使います。椅子に座りペットボトルを両方の太ももで挟み、押しつぶすように内側に力を入れて5秒キープ。これを数回行えば、内転筋のトレーニングやO脚の改善対策にも。
■膝痛を予防する
椅子に座り左足を前に伸ばし、かかとは床につけたままつま先を上に向け、上半身を軽く前屈します。自然と膝裏が伸びますが、これを左右それぞれ30秒かけて行います。
立ったままで行えるお手軽エクササイズ
その場にいったん立つか、立った状態で行う家事の合間に、楽に行える体操を伝授します。
■肩コリを予防・改善する
水を入れた500mℓのボトルを両手に持って直立します。肩をすくめ5秒キープした後、力を抜き、ペットボトルの重さも利用してストンと肩を落とします。10回程度行いましょう。
■骨盤の血行を良くする
足を肩幅に開き、両方の手をそれぞれ腰に当てます。骨盤を右にゆっくり回していき、お尻を少し後ろに突き出す感じで回しきります。左も同様。血行が良くなり腰痛予防・解消につながります。
■冷え・むくみを解消する
背筋を伸ばし少し足を広げて、かかとをテンポよく30回上げ下げ。つま先立ちと足裏が床についた状態を繰り返します。膝痛の予防にも。
■内太ももを引き締める
100円ショップでも販売されているビニールボールを両足で挟み、ボールが落ちないように注意しながらしゃがんだり立ち上がったりします。このスクワット動作を10回も行えば内転筋が鍛えられシェイプアップ効果も期待できます。
継続は健康のもと!軽い運動を毎日の習慣に
エクササイズを無理なく習慣化させる方法の一つは、どのタイミングで行うかを決めておくこと。たとえば時報を利用して「15時にはこれ、18時にはこれ」と3時間おきのメニューを作ったり、「トイレに立った時、必ずこれをやる」という定番のエクササイズを決めたりするのはいかがでしょう。もう一つの方法は「1週間続いたら大好きなデザートを食べる」といった自分へのごほうびを用意すること。また、ダイエットが目的であれば体重をこまめにチェックしてグラフを作り「見える化」すればモチベーションが高まることでしょう。最近、場所を選ばない新しい働き方などが注目される中、元の日常が戻ってきても以前より自宅で過ごす時間が長くなる傾向は変わらないかもしれません。住まいでの無理のないエクササイズを習慣化して、ぜひ心身ともに健やかな毎日をお過ごしください。