「掃除はまとめて年末に」と決めている方は多いと思いますが、中途半端な清掃や片付けしかできないまま新年を迎えてしまった経験はありませんか?そこで、できるだけ時間をかけずに普段から住まいをきれいにし、年末の掃除をもっと楽にする方法を伝授します。
日常の掃除こそ計画性が重要
ほとんどのご家庭で日頃からコツコツと掃除をされているとは思いますが、年末にとても1~2日ではきれいにできない状態になってしまうのはなぜでしょう。考えられるのは、とにかく思いついた場所を手当たり次第に掃除するため、あちこちに漏れが生じてしまうことです。普段の掃除こそ、まずは計画を立てることが大切です。「計画づくり」というと大変な作業のように感じるかもしれませんが、細かいことは必要ありません。掃除するべき場所をリストアップし、「月曜日はキッチンとリビング、火曜日はバスルーム」というように曜日別に振り分ければよいのです。毎日行うのが大変であれば、平日は1~2日だけにして週末に集中させる方法もあります。場所ごとに掃除の内容をはっきりさせることも大事ですが、面倒な作業は年末に回し、普段は必要最低限のことだけにすれば長続きしやすいでしょう。時間も1日15分とか30分とかに区切るのがコツです。例えば、窓回りも洗剤を使ってしっかり汚れを落とすのではなく、濡れた新聞紙でこするだけでも輝きを取り戻すことができます。また、掃除と物の片付けを一度に行おうとするとどちらも進まないことが多いので、片付けは掃除の邪魔になりそうなものを仕舞う程度にとどめます。何となく取り組むのではなく、その日の具体的な目的をもって進めることが時短につながるのです。
時短を実現する掃除の基本ルール
掃除にはいくつか基本的なルールがあり、それを守らないと余計に手間がかかる場合が多いです。まず手順として、高い所から低い所へと掃除を進めていくこと。天井照明や家具の上部にたまったほこりを払うと、当然ながら下に落ちてきます。先に床を掃除してしまうと二度手間になってしまいます。高い所の掃除をした後はほこりが落ち着くまで他のことを行い、少し時間をおいてから床掃除をすると効率的です。同じように部屋は奥から入口に向かって掃除をしていったほうがムダは少ないと言えます。また、浴槽や便器などは洗剤を注いで20分程度放置してから磨いたほうが、汚れは落ちやすくなります。つけ置きしている間に他の部屋を掃除すれば、清掃のクオリティも効率も高まることが期待できます。また、基本中の基本ですが、当初立てた計画にこだわらず、汚れに気づいたらその日のうちにきれいにすること。特にキッチンの油汚れはその場で拭き取っておけば、固まって年末の大掃除を面倒にすることを防げます。
特別な掃除道具は揃えず家にある物で間に合わせる
住まいは掃除機や身近にある道具を上手に使うことで、一定のきれいさを保つことができます。気合を入れて掃除をしようと思うと、改めて道具を買い揃えてしまいがちですが、逆に「道具がなればやる気になれない」ということになりかねません。また、道具を購入する時間的なゆとりがないと、掃除自体を先延ばしにしてしまうかもしれません。実は不用となった生活用品で掃除道具に変身するものはいろいろあります。古い歯ブラシはタイルの目地など細かな部分の汚れ取りに便利で、古いストッキングはハンガーに被せて家具の横や下の隙間に差し込めばほこりをからみ取ってくれます。古くなった軍手も、手に着けてそのまま雑巾代わりになります。指先で狭い所の汚れを取り、手のひらで床を拭くことができるので、場所に合わせて雑巾を持ちかえる手間が省けて時短にもなります。また、古いタオルを捨てずに残しておけば、新しい雑巾を買わなくても壁や床などの拭き掃除に活用することができるでしょう。
日常のちょっとした心掛けが時短のカギに
汚れはその日のうちにきれいにするというお話をしましたが、いくつかの日常的な心掛けが掃除の時短を実現するカギになります。まず床になるべく物を置かないこと。いつも床がスッキリしていれば、掃除機がけや拭き掃除が楽になります。そこにつながりますが、使い終えた物は所定の場所に必ず仕舞う習慣をつけます。何をどこに収めるかをきちんと決めておけば、習慣化はより容易になることでしょう。もちろん、掃除用具はいつでもすぐに取り出せる場所に置いておくことは絶対条件です。押し入れの中に仕舞い込むと取り出すのが面倒になり、自然と掃除をやる気力も低下してしまいます。家族でお住いの場合は、週末などにみんなで協力して掃除に取り組むこと。それが何よりの時短のコツかもしれません。