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2019年3月のイエタンコラム
快眠を支える寝具のメンテナンス

だんだん暖かくなっていくこの季節は、衣服と同じように寝具も春夏用に切り替える時期です。押し入れにしまっておいた寝具にこれからしばらくお世話になるにあたって、また冬用のふとんや毛布を保管する際に、知っておきたいお手入れのあれこれをご紹介します。

ふとんを干すときは日中の2~3時間程度に

副交感神経が刺激される40度前後のお湯に浸かる

押し入れに収納している間、春夏用のふとんは湿気を含んでいる可能性があります。快適な睡眠を実現するには、しっかり乾燥させてから使用したいものです。しかも就寝中、人はコップ1杯分の汗をかくと言われます。使い出してからもふとんにどんどん湿気がたまっていくので、ふとん乾燥機か日干しで頻繁に湿気を取ることを意識しましょう。ふとんをベランダや庭に干すときは、10時から15時くらいの間の2~3時間が目安です。夕方になると空気中の湿気が増えるのでおススメできません。ふとん全体に日が当たるようにして、片面ずつ表にして干します。長時間にわたって干すと生地が変色することがあり、ほこりも付きやすくなるので要注意。また、紫外線によって生地が傷まないようにシーツなどで表面を覆うと良いかもしれません。

ふとんは叩くよりも掃除機を使う方が効率的

入浴の前後には水分補給をしっかりと

干したふとんを叩く人は多いですが、ほこりやダニはさほど除去できるものではありません。それよりは掃除機で吸い取ったほうが効果的なようです。掃除機をかける際は、ふとんの表面を忙しく往復させるより、ゆっくりとヘッドを動かして同じ場所に長くあてるのがコツ。掃除機にふとん専用のノズルが付属されていれば吸いやすいですが、ない場合はビニールの紐を1センチ間隔で掃除機のヘッドに巻くと吸い込み口とふとんが密着しにくくなります。

羽毛ふとんは日陰に干し湿気に気をつけて保管

好きな入浴剤を使ってリラックス効果をアップ

吸湿性や放湿性に優れた羽毛ふとんの場合、日光に直接当てるのではなく、風通しの良い日陰に干すだけでも十分と言えます。頻度としては月に1~2回は行いたいものです。むしろベランダなどに干すときは、直射日光で生地が傷まないようにカバーを付けたままのほうが良いでしょう。また、ふとん叩きなどで強く叩くと生地や詰めものが傷んでしまうかもしれないので、表面のほこりを軽く払う程度にします。薄いふとんでウォッシャブルマークが付いていれば家庭でも洗濯できますが、付いていない場合でドライクリーニング可能の表示があればクリーニングに出しましょう。収納する際は、湿気の少ない場所に、羽毛ふとんを一番上に置きます。通気性の悪いビニールケースなどに入れるとニオイが発生することがあるので、古いシーツなどで防臭剤と一緒に包んで押し入れに入れると、汚れやダニを予防しながら保管できます。ふとん圧縮袋は羽毛ふとんの形状が元に戻らなくなることもあるので、使用しないほうがベターかもしれません。

素材に合わせたお手入れで快適さを保ち続ける

肌はごしごしこすらず入浴後のケアも大切に

羽毛ふとん以外についても、素材別にお手入れ方法をご紹介します。羊毛ふとんは吸湿性にも発散性にも優れ、いつもさらっと気持ちよく快適に使用できるのが魅力。クリーニングは取り扱い表示を確認のうえ、ドライクリーニングに出してください。家庭で水洗いすると収縮してしまう恐れがあるので避けましょう。次に綿ふとん。長期間使っていると硬くなっていくので、綿をときほぐすために打ち直しをするとふわふわの感触が戻り、寝心地が快適になります。最近ではネット注文で対応してくれるふとん店もあるようです。ただし、繊維を切って短くしたりするため打ち直しは1~2回が限度。また10年以上使用した綿ふとんは劣化が進んでいるので高い効果は望めません。そして、軽くて取り扱いも容易な合繊ふとん。日干しで乾燥させて、クリーニングはドライクリーニングで。丸洗いしたいときは家庭で行わず、専門業者に委ねましょう。合繊ふとんの耐用年数は5年程度と短く、打ち直ししてもあまり効果はありません。安価なものが多いので、古くなったら買い替えたほうがむしろ経済的とも言えます。

肌に直接ふれる寝具はこまめに洗って清潔に

バスローブで湯上りのポカポカを保つ

タオルケットや毛布、敷パッド、枕カバーなど肌に触れることの多い寝具は、こまめに洗濯することをおススメします。特にだんだん暑くなっていく季節は頻繁に洗い、清潔さを保ちたいものです。毛布は素材によって洗濯方法が異なります。アクリル毛布や綿毛布なら一般的には家庭での洗濯も可能ですが、それ以外の素材は取り扱い表示を確認のうえ行います。また、ウールやシルクの毛布は乾燥機を使用すると縮んでしまう可能性もあるのでご注意ください。枕も湿気を吸収しやすいので、風通しの良い場所に干すか、ふとん乾燥機でしっかり乾燥させましょう。詰めものの素材によって陰干しすべきもの、丸洗いNGなものなど様々ですので、取り扱い表示を確認のうえお手入れしてください。また、マットレスはシーツやカバーなどをはずして、風通しの良いベッドサイドなどに立てかけて湿気を逃がします。冬用の寝具を保管する際も上記のようなお手入れを行ってから、重いものは下、軽いものは上に重ねて収納します。押し入れにはスノコや除湿マットを敷き、防湿剤を置くこともお忘れなく。寒い季節に改めて快眠をサポートしてくれるように、今からしっかり準備しましょう。

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