暑い毎日が続きますが、元気にお過ごしでしょうか。もしかすると夏バテにお悩みの方もいらっしゃるのでは?気持ちも体もぐったりしていては、この季節ならではのさまざまな楽しみを心から満喫することはできません。そこで今回は、夏バテ対策のあれこれをご紹介したいと思います。
室内と屋外の温度差はできるだけ小さく
人の体には、厳しい暑さの中でも体温を一定に保とうとする機能があります。汗を大量にかくと水分やミネラル分が体内に不足し、それが長く続くとやがて限界を超えて熱を放出することもできなくなり、だるさを引き起こし夏バテに陥ってしまいます。
夜は暑くて熟睡できず、疲れがとれないまま翌朝から活動を再開すると、体への負担はますます大きくなるばかり。
その状態を放置すると単にだるいだけでなく、夏風邪をこじらせたり、心臓病や生活習慣病のリスクを負ったりすることにもなるので要注意です。
とはいえ、暑さをしのごうとしてエアコンに頼りすぎるのも問題ありです。冷房が効いた部屋と、炎天下の屋外との気温差が大きいと、それに対応しようとする体の自律神経が疲れてしまい、頭痛やめまいといった症状を起こしてしまうからです。エアコンを使用する際は扇風機も併せて使うことで温度設定を高めにし、できるだけ屋外との気温差を小さくするように心掛けましょう。
規則正しい食事で塩分やミネラルをとる
夏バテの症状を悪化させる要因の一つは、食欲が減退する中で冷たいものを食べ過ぎて胃腸が弱ってしまうこと。一時的に暑さを軽減できたとしても、栄養不足のうえに消化機能が低下しては夏バテを解消できるわけがありません。
食欲が落ちても栄養のある食事を規則正しくとることは、とても大切です。中でも、疲労回復に効果があるとされるビタミンB群を摂取できる食材をとることが理想的。その代表格がうなぎです。ビタミンA・B群が豊富に含まれているうなぎを「土用の丑の日」に食べる風習は、まさしく理にかなっているのです。
また、野菜やくだものは水分も豊富に含んでいるので、意識的にとることをお勧めします。たとえば冷やし中華の具材となるきゅうりは、95%以上が水分で構成されていると言われ、カリウムやビタミンも補うことができます。
夏場は汗で放出した塩分の補給も必要です。思えばスイカやトマトにはよく塩をふりかけるもの。それは風味を高めるだけでなく、水分と塩分を補う効果ももたらしているのかもしれません。
そして、野菜・くだものではありませんが、冷奴やそうめんに添える生姜には意外にも体を冷やす効果があるそうです。生姜は加熱したものを食すと体を芯から温めますが、生のままなら逆に熱を発散・分散させて体を冷ますと言われています。
そう考えると、古くから伝えられてきた日本独特の食事には、夏バテ解消につながる先人たちの知恵が詰まっていると言えます。暑い季節も食べやすい夏場の定番メニューを上手にとって、充実した食生活を送ってください。
シャワーで済ませず夏こそしっかり入浴
暑いから夏はシャワーだけで済ませるという人は多いことでしょう。でも、一日の疲れを癒すにはやはりゆったり湯船につかりたいものです。特に、クーラーの効いた部屋で冷えた体を温めてあげることは大切です。
夏場は入浴剤として重曹を試すことをオススメします。掃除用ではなく食用または薬用の重曹を大さじ3杯ほどお湯に入れます。湯上がりがさっぱりするし、夏場のお悩みの一つでもある汗もなどの改善にも効果があります。さらにはお湯を抜いた後は、お風呂の排水溝のぬめりも解消することが期待できます。
それでも湯船につかることに抵抗がある方は、足だけでもお湯につかる、いわば足湯はいかがでしょう。足は「第二の心臓」と言われ、ここを温めれば全身の血行が改善され、足の疲れやむくみが緩和されることでしょう。
夏バテ解消のアイテムも上手に活用
最近は塩分を補給するためのキャンディなどが昔より増えました。それだけ地球温暖化の影響が私たちの生活の身近にまで及んでいるのかもしれません。
夏場に不足しがちな水分、塩分、栄養を補うための食品やサプリメントなどは多種多様なものが市販されています。熱帯夜の快眠をサポートするための冷却マットなどもあり、夏バテを解消する方法が昔よりも幅広く用意されているのは嬉しいことです。
自分に必要だと思われる方法を積極的に採り入れて、ぜひ夏バテに負けない生活をお送りください。
さまざまな方法を試みてもだるさが抜けない、疲れがとれない、食欲が戻らないなどの症状が続くときには早めに病院で診察を受け、点滴を受けるなどの処置を行うことも大切です。たかが夏バテと侮ってはいけません。より深刻な病気になったり、めまいなどの体調不良から仕事中にヒューマンエラーを起こしたりすることは十分に考えられるからです。
残暑はまだまだ続きます。くれぐれもご自愛ください。