野や街に花や緑が映える季節、住まいにもその彩りを取り込みませんか?とはいえ、ガーデニングの知識がないと、きれいに咲かなかったり、すぐ枯れてしまったりとなかなかうまくいかないもの。そこで今回はビギナー編として、ガーデニングに必要なものの準備、育て方、初夏にオススメの花などをご紹介します!
ガーデニングに必要なものを揃える
まずはホームセンターなどで必要な道具を購入しましょう。植木鉢とその受け皿、鉢の底に敷く網、土、シャベル、ジョウロ、液体肥料、固形肥料、はさみ、そして夏場は殺虫剤も用意したいものです。殺虫剤はスプレータイプのほうが使いやすいです。また、土にはいろいろな種類があり、ベテランになると植物に合った土を自分でブレンドしたりもしますが、初めての方はすでにブレンド済みの「培養土」を選ぶと良いでしょう。もしかすると、過去に花を植えていた鉢やプランターに古い土が放置されたままになっているご家庭もあるかもしれません。そのまま使いたくなりますが、病害虫が発生しやすい場合もあるので、できるだけ新しい土を利用してください。そして、種や苗を購入します。種から育てることはビギナーにはちょっと難しいので最初は苗で始めたいものです。
育てやすい花からスタート
住まいをどんな色や形の花で彩るかが、ガーデニングの大きな楽しみの一つ。高価な苗を選ぶ必要はありません。1個200円程度のものから販売されているので、低予算でもガーデニングの醍醐味は満喫できます。ただし、すぐ枯れてしまうようでは意気消沈しますから、育てやすいものを選びましょう。これからの季節なら、アスクレピアス、インパチェンス、キンジョソウ、ケイトウ、ゼラニウム、千日紅、トレニア、バーベナ、ブーゲンビリア、ベゴニア、ペチュニア、ペンタス、そしてマリーゴールドあたりが、育てやすいだけでなく比較的長い間楽しめるのでオススメです。
植木鉢に土を入れ、苗を植える
必要なものが揃ったら、植物を育て始めるためのセッティングを行います。植木鉢の底用の網を、水はけ穴をふさぐ程度の大きさに切って穴の上に敷き、その上に小石を10個ほど置きます。そして、植木鉢の底から1/3の深さまで土を入れます。花の苗を植える際は、ビニールポットを逆さにして苗を取り出し、根が密集している場合は根についている土を少しほぐします。土の上に苗を置いたら、シャベルでその周りに土を足していきますが、苗の土の表面と足した土の表面の高さが揃うようにするのがポイント。根がむき出しにならないように、また葉に土がかからないように注意します。土の量は、植木鉢の上のふちから2センチくらい低くして、水やりの際に水があふれ出ないようにします。そして肥料をまきます。肥料のまき方や量はそれぞれの袋に記載されている説明を参照してください。夏の場合、植木鉢はベランダやポーチのコンクリートの上に直に置くことは避けます。スタンドや床机を置いてその上に設置するか、柵やベランダの手すり、庇、天井などに吊るすようにします。うまく吊るす場所がない場合は、格子状のラティス・フェンスを購入し、フックなどを使ってその壁面に取り付ければ良いでしょう。植木鉢の置き場所は、基本的に日当たりの良いところを選びます。ただし、夏場は暑くなりすぎないように強い西日が差す場所は避けます。午前の日差しが当たって風通しが良い場所が理想的です。近くにエアコンの室外機がある場合は、30センチ以上離し、排気が直接当たらないところに置きましょう。
乾燥しやすくても水のやり過ぎに注意
夏場の水やりは毎日が基本ですが、あまりやりすぎると根が腐って枯れてしまうことがあるので要注意。目安としては、土の表面が乾いたら水をやること。また、週に1、2回は液体肥料を水に薄めて与えるようにしましょう。なお、水道水を直接あげることは避けたいもの。普段から庭やベランダにバケツを置いておき雨水を貯めるか、浄水器を通すなどして、できるだけカルキを含まない水をあげたいところです。また、害虫対策として、害虫が発生する前に殺虫剤を散布しておきます。月1回程度は散布するように心掛けましょう。スプレータイプを使用する際は、くれぐれもご近所に配慮してください。
切り花でお部屋の中にも彩りを
屋外だけでなく、ぜひ住まいの中もお花で彩りましょう。植木鉢を置くのも良いですが、切り花も趣き深いものです。切り花をいきいきと長持ちさせるコツは、水の中で茎の下部1~2センチのところをハサミで切ること。直角に切った後、さらに切り口と垂直に縦の割を入れます。そうすれば水に触れる繊維の断面が増えるのです。それを毎日行えば、さらに長持ちすることが期待できます。切り口を火であぶると水の通りが良くなりますが、焼いてしまっては逆効果なので注意が必要です。また、水に酢を数滴たらしておけば切り口に雑菌がつくのを抑えられ、10円玉を沈めておけば銅イオンの効果で水が傷むのを遅らせることができます。花は手を掛けるほど愛着が増し、彩りをより美しいと感じるもの。そんな素敵な体験をぜひお楽しみください。