冷蔵庫の空いたスペースに食品や調味料を無造作に詰め込み、庫内はいつも満杯。さらに、そこには賞味期限が過ぎるまで眠り続けるものが多数というご家庭も意外と多いのでは?きちんと整理すればものが取り出しやすくなり、冷却効果を高めることにもつながります。今回はそんな情報をお届けします!
まずは調味料などの賞味期限をチェック
整理整頓のお話をする前に、日常的に心掛けたいのは庫内にものを詰め込みすぎないこと。詰め込みすぎるとものが取り出しにくい状態になるだけでなく、冷気がうまく行き渡らなくなり冷却効率が下がります。お目当てのものが見つけにくいとドアを開けておく時間も長くなり、余計に電気代のロスが生じます。たとえば賞味期限が過ぎてしまっている調味料が、わずかな量を残して大切なスペースを陣取ってはいませんか?中にあるものを一度すべてチェックし、古いものは捨てて、新たに購入する際は必要最小限に絞り込みたいところです。また、できるだけ照明の前は空けておくようしましょう。そうすれば庫内が見やすくなります。なお、冷凍室は逆にぎっしり詰めても大丈夫。むしろ凍ったもの同士で冷やし合うので冷却効率がアップする場合もあります。
透明のトレイを使って上手に整頓
実は、冷蔵庫の中を整理整頓するのに重宝するアイテムがあります。それは100円ショップなどでも販売されている透明のトレイです。できれば奥まで届くもので、手前に取っ手が付いていればベターです。透明であれば中に何が入っているかが一目瞭然なので、目的のものが見つかるまで時間をかけてしまうロスを解消できます。一つのトレイには同じカテゴリーのものを入れておけば、よりわかりやすくなります。取っ手が付いていることで、トレイの奥のほうにものを入れても一気に引き出すことが可能なので、単純に冷蔵庫の奥までものを詰め込むのとは意味が違います。これなら、古くなったものに気づかず眠らせておくことも避けられるでしょう。さらに、背の高い冷蔵庫の場合、上の段に置いてあるトレイも、取っ手があれば子どもでも取り出しやすいから便利です。もちろん、よく使うものは優先的に中段や下段に入れておくほうがよいでしょう。半透明もしくは中味が見えないトレイでは使い勝手が落ちますが、すでに利用しているトレイをそのまま使いたい場合は、何が入っているかを表に書いておけば便利です。
冷凍庫ではものを立てて保存
冷凍室にはどのようにものを入れていますか?どんどん上に上にと積み重ねたりしていないでしょうか。当然ながら、積み重ねると下のほうに何があるかわかりにくく、賞味期限が過ぎた状態で保存し続けてしまうものが発生します。そこで、冷凍室ではものを立てて収納するようにします。やはり100円ショップや通信販売で、ものを仕切るための「冷凍室スタンド」というアイテムが販売されています。「立てにくいものはどうするの?」という疑問もあると思いますが、あらかじめ立てることを前提に、たとえばご飯はおにぎり状でなく細巻きのように握ったり、お肉も縦長にしてラップで包んだりすれば良いのです。もちろん冷凍食品もパッケージを寝かせず立てて保存します。そうすれば、冷凍室にいま何が入っているかがひと目でわかり、必要なものをサッと取り出すこともできます。
酢水でお掃除、重曹や炭で消臭を
さて、冷蔵庫の中が視覚的にすっきりしたら、今度はにおいを解消しましょう。さまざまなにおいを持つ食材が入り乱れ、しかも密閉された空間なので、何とも言えないにおいがこもってしまうのも仕方ありません。悪臭は食材だけでなく、こぼれたまま放置されたお醤油やソース、汁などが原因となることもあります。におい対策として行いたいのは、まずお掃除。中のものを一度すべて取り出し、庫内に酢水をスプレーで吹きかけて布で拭き取っていきます。汚れを取り除くことができるうえ、脱臭効果もあります。また、重曹を入れたコップに薄い布を掛けて、置いておくだけでも消臭効果を発揮してくれます。あるいは、炭にも消臭や脱臭の効果があるので、ホームセンターなどで売られているバーベキュー用の炭(お勧めは木材の炭)を冷蔵庫の中に置いておくとよいでしょう。なお、お掃除をする際、特に注意したい箇所はドアの接合部のゴムパッキンです。隙間などに汚れがたまると、それもにおいの原因になるからです。パッキン自体は酢水を浸した布で拭いて、溝の部分は歯ブラシなどで汚れを取り除きましょう。いかがでしょうか。本格的な夏を迎える前に、冷蔵庫の中をぜひメンテナンスしましょう。