季節に合わせて住まいの中も気分を一新させたいもの。特に春はフレッシュな雰囲気を漂わせたいところですが、大掛かりな模様替えはそれ相当の手間や費用がかかってしまいます。そこで今回は、ちょっとした工夫でお部屋に「春」を採り入れることのできる方法をご紹介したいと思います。
ファブリック類に春らしい色を採り入れる
家じゅうの壁紙を張り替えるのは大変でも、リビングのカーテンやラグ、ソファーカバー、クッションカバー、キッチンや洗面所、脱衣所、トイレのタオルやマットなどを春っぽい色に変えることなら、比較的ラクに行えると思います。すべて同じ色合いで統一すれば、こだわりを主張するインテリアになることでしょう。もちろんすべてを一度に変えるとなると、それなりの費用がかかります。でも、考えてみてください。このシーズンだけではなく、来年、再来年、もしかすると10年先、20年先まで使えるかもしれないので、けっしてムダとは言えないでしょう。むしろ、四季それぞれとはいかなくても、春夏向けと秋冬向けのファブリックを用意しておけば、長い歳月にわたって季節に合わせた演出ができるようになります。まずはこの機会に春夏向けの装いを揃えてみてはいかがでしょう。
ピンク、イエローなどで花咲くイメージに
それでは、「春っぽい」のはどんな色でしょうか。やはり春といえば花が咲くイメージ。まずは桜のピンク、菜の花やたんぽぽのイエロー、そしてラベンダーのパープルなどがあげられます。また、パステルカラーも春らしさを演出してくれます。もう少し先の季節を含めて考えれば、新緑のグリーンというのもありでしょう。いずれも薄めの色を選んだほうが、お部屋全体のベースカラーとコーディネイトしやすいです。それに対して、クッションカバーやインテリア小物などを鮮やかなピンクや明るい黄色にすれば、ほどよいアクセントになります。無地でもよいですが、花柄などのものを選べば気分を元気にしてくれる効果が期待できます。そして、大きく鮮やかな柄よりも、小さな柄のほうが、視覚的にバランスよくまとめやすいと言えます。また、レースのカーテンは白のイメージが強いですが、最近はパステルカラーのものも少なくありません。生地の裏面に光沢糸を使用したミラーレースなら日中に外から室内の様子を見えにくくしてくれるので、そういうものも上手に使いたいところです。さらに、長く使用することを考えて、カーテンもウォッシャブルタイプを選びましょう。特に汚れが目立ちやすいレースは、同じシーズンの中でもこまめに洗って美観を保ちたいものです。
本物の花や観葉植物でお部屋を明るく
お部屋の中を花や緑の色合いで演出するだけでなく、それぞれ「本物」を置けば春っぽさがいっそう増します。季節の花を花瓶に挿してテーブルのうえに飾るのもよし、リビングの空いたスペースに観葉植物を置くのもよし。元気に咲いた花や若々しい新芽の緑は部屋を明るくしてくれます。もともと置いてある観葉植物は、葉っぱについているほこりをぬぐったり、水受け皿を洗ったりすれば、植物自体だけでなくお手入れする人の気持ちもスッキリするはずです。また、最近はホームセンターや100円ショップなどでもポット入りのかわいい観葉植物が売られています。価格もお手頃なので、同じスペースに並べて飾ってみたり、各居室やトイレなどにも置いてみたりとなかなか使い勝手がよいと言えます。しかも時々お水をあげるくらいでお手入れもラクです。
香りで爽やかな春を呼ぶアロマオイル
ずっと視覚的な演出についてお話してきましたが、もう一つ「香り」によるリフレッシュもオススメです。アロマオイルには様々な種類があって、それぞれ効果も違っていたりします。代表的なものを挙げると、ラベンダーは気持ちを落ち着ける作用があり、オレンジスイートやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘系は気持ちを明るくしてくれる効果があると言われています。また、春から資格取得の勉強を始めたり、受験生のお子さんがいたりする場合は、頭をすっきりさせて集中力を高めるヒノキオイルやローズマリーなどはいかがでしょう。春らしい香りが住まいの中にほんのりと漂うだけでなく、人もリフレッシュできるアロマオイルはたくさんありますから、いろいろ試してみるとよいでしょう。
まずは窓や水回りのお掃除を
順序が逆になってしまいましたが、ここでご紹介した工夫を始めてみる前に、まずはしっかり住まいの中をお掃除してください。明るい春の日差しをお部屋の中にしっかり採り込めるように窓を拭いたり、カーテンを洗ったり。玄関に砂ぼこりがたまっているようなら、きれいに掃き出します。また、花粉症でお悩みの方なら空気清浄機のフィルターを忘れずに洗浄しましょう。水回りのお掃除もしっかりこなし、いやなにおいの原因になるものはしっかり除去。これで爽やかな春を住まいに迎え入れることができるはずです。