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2017年2月のイエタンコラム
冬こそカビ退治で健やかな毎日

カビは夏のものと思われがちですが、意外と冬場も家の中で繁殖しやすい環境にあります。それは現代の住宅事情やライフスタイルに大きく関わっているのです。今回は、空気が乾燥している冬になぜカビが繁殖しやすいのか、その原因を探り、さらに健やかに暮らすためのカビ防止策をご紹介します。

気密性の高い住まいはカビの温床に

気密性の高い住まいはカビの温床に

「冬は乾燥対策が大切」と言いつつ、「湿気によるカビの発生に注意」と警告するのはとても矛盾することのように思えます。もちろん、空気が乾燥した環境は風邪のウイルスが活性化しやすいなどあまり好ましい状況ではありませんが、過度の湿度は逆効果になる可能性があるのです。では、なぜ乾燥しやすい冬に、部屋の中が湿気だらけになってしまうのでしょうか?加湿機を使ったり、洗濯物を部屋干ししたり、湯気がたくさん発生する鍋物を楽しんだりすると湿度は上昇します。現代の住まいは気密性が高いため室内に湿気が停滞し、さらに冬は寒いためドアやサッシを締め切ってしまうことで、空気の流れが遮断されてしまうからです。暖房で部屋の温度が春夏とさほど変わらないとすれば、カビにとってこんなにうれしい住みかはないです。もし冬場に繁殖したカビがそのまま暖かな季節を迎えたら、たちまち一気に増えてしまうことも!そこで、ある一定の湿度は保ちつつ、室内に湿気をためすぎない工夫が必要となるのです。

カビ繁殖のキーワードは「結露」

カビ繁殖のキーワードは「結露」

カビは水分が好きなので、水分のあるところで繁殖しやすいと言えます。では、住まいの中で水分がたまりやすい場所はどこでしょうか?空気に含まれる水分は、温度の高いところから低いところへと移動する特性があります。室内と屋外を隔てている窓ガラスやサッシ、あるいは北側の部屋の壁などは表面の温度が低いため、そこに水分が移動して結露することが考えられます。この「結露」が厄介です。木製の窓枠や、壁の内部を傷めることがあり、カビの繁殖も助長してしまうからです。

まずはマメな換気で結露対策を

まずはマメな換気で結露対策を

この結露の発生を抑えることが、カビの繁殖を防止する第一歩と言えます。先ほどご説明したように、気密性の高い住まいでは湿気が内部に停滞してしまいます。そこで、暖かいところから寒い窓辺へと移動してきた水分を、空気が乾燥している屋外へ逃がすこと、つまり換気を意識して行うことから始めましょう。寒いとついつい閉め切りがちになってしまいますが、毎日決まった時刻にほんの2~3分でも換気を行えば、室内の湿度は随分違ってきます。特に、家族が集まり、常に室温が高いリビングはどうしても湿気がこもってしまうので、おやすみ前に2か所以上の窓やサッシを開けてスッキリさせてから一日を終わらせたいものです。

キッチンやお風呂でも換気扇を多用

キッチンやお風呂でも換気扇を多用

当然ながらキッチンも、料理をしている時は湯気で湿度が高まる可能性があります。さらに冬はダイニングで鍋物をする機会も増えるでしょうから、大量の水蒸気が発生し、壁や天井に水分が付着することが考えられます。そこで、調理中や鍋物を楽しんでいる間は、必ず換気するようにしましょう。また、晴れた日の日中に換気扇からなるべく離れたところにある窓・サッシを全開にして、部屋全体の空気を入れ替えるつもりで換気することもお勧めします。さらに、カビの温床といえばバスルーム。常に湿度が高いので、周りの空気が乾燥していたとしてもカビは発生しやすいです。室内だけでなく、窓の周りの水滴が外へ流れると外壁まで汚れやカビに見舞われることがあります。そこで、入浴中はもちろんのこと、家族全員が入り終わった後も1~2時間程度は換気扇を回し続けましょう。しかも冬は濡れた壁や床が乾きにくいので、最後に入浴した人はタオルなどで軽く水滴を拭き取ってからバスルームを出る習慣をつけたいものです。また、あまり日が当たらない北側の部屋などに洗濯物を干す際も、エアコンのドライ機能や除湿機を使うようにしましょう。

結露を見つけたらきれいにお掃除

結露を見つけたらきれいにお掃除

様々な工夫をしても、窓やサッシで結露は生じてしまうと思います。放置すると、たとえばサッシの水滴がカーテンに付いて、そこにカビが発生する原因にもなります。結露を見つけたら雑巾やタオルでサッと拭き取るように心掛けましょう。結露を取り除くワイパーや吸水テープなども市販されていますから、そうしたツールを上手に活用するのも一つの手です。また、あらかじめ結露防止シートなどを窓やサッシに貼っておけば、発生を抑えることができます。お金をかけなくても、台所洗剤を少し混ぜた水でガラスを拭いておくだけで効果は期待できるので、ぜひお試しください。

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